地域医療連携ネットワークと薬局をつなぐ「ファルモクラウドID-Link連携サービス」の提供を開始

弊社は2018年10月より「ファルモクラウドID-Link連携サービス」の提供を開始します。
本サービスは、弊社が提供する保険薬局向けクラウドサービス「ファルモクラウド※1」の新サービスで、日本電気株式会社(以下、NEC)が提供する地域医療連携ネットワークサービス「ID-Link」と連携し、「ファルモクラウド」を導入している薬局が保有する調剤情報から、「ID-Link」を基盤とした地域医療連携システムにおいて調剤情報の共有に同意した患者のみを識別し、調剤情報を自動的に「ID-Link」へと送信します※2。
「ID-Link」を利用している医療・介護施設は、共有している患者の診療情報に加えて調剤情報も「ID-Link」で参照できるようになり、適切な診療や服薬指導などに役立つことが期待できます。

◆地域の医療施設での調剤情報の参照を可能とし、病院・薬局での安心安全な環境づくりをサポート!
「ID-Link」は、複数の医療施設が保有する診療情報を、患者の同意のもと医療施設間での参照を可能とする地域医療連携ネットワークサービスです。今回、弊社が開発した「ファルモクラウドID-Link連携サービス」により、薬局に様々なサービスや機能を追加できる保険薬局向けクラウドサービス「ファルモクラウド」との連携が可能となります。すでに佐賀県診療情報地域連携システム「ピカピカリンク」、埼玉利根保健医療圏地域医療ネットワークシステム「とねっと」、飯田下伊那診療情報連携システム「ism-Link」で「ファルモクラウドID-Link連携サービス」を導入しており、その実績のもと本格的にスタートします。
「ファルモクラウドID-Link連携サービス」は、「ファルモクラウド」を導入している薬局が保有する調剤情報から、「ID-Link」を基盤とした地域医療連携システムにおいて調剤情報の共有に同意した患者のみを識別し、調剤情報を自動的に「ID-Link」へと送信します。
これにより、「ID-Link」で複数の薬局の調剤情報を検査結果・医用画像・処方・注射・病名などの診療情報と合わせて一元的に管理できるようになります。病院では患者がお薬手帳を忘れた場合や救急診療でも調剤情報を参照し、適切な診療につなげられるほか、薬局では他の薬局での調剤情報を把握したうえで、処方の重複・相互作用の確認や適正な服薬指導に生かすことができ、地域医療インフラの構築をサポートします。
また、調剤情報を共有することで、ポリファーマシー※3や地域フォーミュラリー※4など、薬局、薬剤師を起点とした地域の医療資源適正化にも貢献していきます。

※1 ファルモクラウド:処方歴や薬剤情報などをはじめとする薬局で用いられる情報を蓄積・管理し、電子お薬手帳や薬局、医療機関などと共有できる調剤情報ハブシステム
※2「ファルモクラウドID-Link連携サービス」内のプログラム「Bridge」がレセプトコンピュータから出力された調剤情報と「ファルモクラウド」に同期された「ID-Link」登録有無情報を参照し、「ID-Link」への共有に同意している患者の調剤情報のみを「ファルモクラウド」を経由して「ID-Link」へと自動で送信します。
※3 ポリファーマシー:多剤併用時において、特に薬物有害事象のリスク増加、服薬過誤、服薬アドヒアランス低下などの問題につながる状態のこと。
※4 地域フォーミュラリー:医薬品の有効性・安全性など科学的根拠と経済性を総合的に評価して、地域ごとに策定する医薬品の使用指針のこと。

※地域医療連携ネットワークサービス「ID-Link」についてはこちら:https://jpn.nec.com/medical_healthcare/solution/id-link/index.html
※「ID-Link」は、株式会社エスイーシーの登録商標です。